昔々の事じゃった・・・
木戸大紀(３４)
僕は１５年前は美容学生だった
その時からの友人から連絡が来た
僕たちは“あんちゃん”と呼んでいた人だ
専門学生にありがちな同級生だけど年上の人だ
たぶん５つ上ぐらい
もう美容師はやめていて親には似てないかっこいい息子とかわいい娘がいる
ちょっと芸能人ランクの顔をもっている子供たち
この子達の為に週一回、レッスンに東京に行っているぐらいの親バカぶりを発揮している
あんちゃんは僕よりも菱田さんとの方が接点があると思う
(左からごっさん、あんちゃん、菱田さん、ごっさんの奥さんのまきんこ)
あんちゃんと菱田さん、まきんこはセットだったからだ
そんな感じであんちゃんはよくお店に来てくれる
そして昔話になる
あんちゃん(以下、あ)「かづちゃんとまきちゃんっていつも俺らと一緒にいたよね」
木戸(以下、木)「友達いなかったんだよ」
菱田さん(以下、菱)「違う！！！」
木「あっ！あと、ぽんも一緒だったね」
菱「ぽんとは年に１回、ライブ会場で会う」
あ「でも絶対に美容師が続かないって思ってた２人が続いてるんだもんね」
木「えっ？２人って？」
あ「木戸と小野」
あ「後藤はわかるよ。だって出来たもん」
菱「だよね。ごっちんは練習とかしなくてもそつなく出来るタイプ」
木「だから僕は昔から嫌いなんだよね」
菱「私は木戸さんのことすごい嫌いだった。声とか無理だった。どこにいてもわかる感じ」
あ「でも今でも一緒に働いてんだからわからんよね。工藤もどこにいてもわかったよね」
木「てか、工藤って誰？？」
あ「ふざけんなよ！！ちょいちょいブログに出すじゃねぇか！！」
菱「木戸さんはいい人って思われたいから工藤君を出すんだよ」
あ「そういえばお前ら(木戸、工藤)ってなんでロンドンに行ってないの？」
木「あれって理由があるだよ。ロンドンに行かなければその日が休みになるって工藤が言っててロンドン行かずにみんなで旅行に行こう！！って。だから裏切ったのはごっさんなの」
あ「行ったの？」
木「いや、工藤の間違い情報。学校で１日練習だった」
僕は実はごっさんも工藤もこの一件から嫌いである
でもこうして飲みに行ったり心霊スポットに行ったり若さゆえの事を一緒にやっていた人が中学生の息子と一緒に来てくれる
そして昔話をできる
見た目は変わっちゃったけど話してることなんてたいして変わらない
そして続かないと思われていた２人
どっちもまだ続いてる
小野君はどうだろう？？
自分で続かないと思ってたのかな？？
僕は絶対に続くと思っていた
根拠のない自信
だって僕、手が荒れないから
病気や怪我などしない限りは続くと思っていた
僕、たぶん成績は一番下だったけど美容師の仕事の好きさは上位だと思うんだな
この好きさだけでここまでやってこれた
工藤が一番最初の店をやめた理由
『男なのにメイクはしたくない』
メイクをやれって言われて嫌でお店をやめた
でもこんなのただの言い訳なんだ
どこかしらやめたくなったときは無理にでも言い訳を探す
あれが嫌。これが嫌。先輩が嫌。お客様が嫌。美容師が嫌。
美容師の仕事が好きだけで乗り越えろよ！！！！！！
ここか続いていれば彼の人生も続いていたかもしれない
同じだったかもしれない
そんなのはわからないけど今を楽しく生きていきたい
ただ僕は彼の意志は受け継いでメイクなんて絶対にしない
僕はそんな頑固なところが昔からあるんですよ
てか、工藤って誰？？
なんか懐かしい気持ちになった
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KIDO DAIKI
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