自分との戦い

僕はいつも悩んでいる事がある

休日のお昼ご飯問題だ

平日は毎日、お昼はコンビニだ

だから休日ぐらいコンビニ以外のものを食べたい気持ちがある

でも作るのもめんどくさい

というか僕には周富徳の血は流れていないので料理も出来ない

かといって食べに行くにしてもこの時期は誰かを誘いづらい

そんな事を先日の休日に考えていたらお昼近くになってしまった

僕の限りある人生がお昼を考える事によって潰されてしまったのだ

これはまずい・・・

ここで思い出したのだ

「ウーバーイーツだ！！！」

豊橋でもあの話題のウーバーイーツが始まったのだ

とりあえずアプリを入れて頼もうとした

範囲外・・・

待て待て

うちで範囲外だったらどこが範囲内なんだよ！！！！！

調べたら駅周辺だけだった

買い行けよ

心の底から思った

ここでもう１つの案を思いたった

でで出前館、出前がすいすいすい

これだ

出前館だ

アプリを入れて頼もうとしたら

できた！！！！！！！！！！！！

出前館、神！！！！！！！！！！！

２０００円以上の注文で送料が無料になるところで頼んだ

というか僕の毎日のコンビニ昼ご飯は２０００円近くかかっている

毎日、出前館でいいじゃん！！！！！！！！

そうすれば買いに行く手間が省けるじゃん！！！！！！！！！！！

なんて素晴らしいサービスなんだ！！！！！！！！！！

とりあえず到着時刻は１時間後ぐらいだった

ドキドキしながらも他の事をしていた

だって家にいるんだから１時間なんて何てことないのだ

そしてもう１時ぐらいにはドキドキがマックスになって窓から外をずっと見ていた

あのバイクかな？？

とか思いながら何台も見送った

お届け予定時刻は１３時１９分

１３時１５分頃に僕のスマホが鳴った

見た事もない番号

とりあえず出た

そしたら相手はこの世の終わりのような声だった

「すいません・・・注文していただいていた商品が遅れるんですが・・・」

いや、いいいい

大丈夫だ

僕はそんなに腹ペコでもない

なんならそれだけ流行っている事はいい事なのだ

僕は言った

なるべく明るい声で言った

相手を思いやって言った

「どれぐらい遅れますか？？」

そしたら蚊の鳴くような声で

「４０分ほど・・・２時には・・・どうなさいますか？・・・」

こう言われたのだ

いいいい

僕はそんな事で関係をなしにするような人間ではない

というかますます食べたくなっているのだ

「大丈夫ですよ！待っています！」

って言った

さっきより元気な声で言った

そしたら

「本当ですか？ありがとうございます！」

って言われたのだ

そこから４０分待つ事にした

でももしかしたら２０分で来るかもしれない

トイレにも行けないのだ

トイレ最中に来られたら向こうが困ってしまうに違いないからだ

かといって外で待っていたら相手を焦らせてしまう

できるだけ静かに待った

そして到着予定の１４時をまわったのだ

大丈夫だ

僕はそんな事では怒らない

例えば飲食店でコップが汚れていても文句は言わずに自分で拭くような人間だ

そして思い出していた事があった

高校生の頃・・・

学校帰りに駅地下でみんなでご飯を食べていた

この駅地下というのは色んな学校の子が集まっているので絶好のナンパスポットみたいになっていたのだ

僕たちは毎日のように行っていた

ある日の事

同じ歳だけど学年は１つ下という何となく察してほしい感じの友人の今田君がラーメンを食べていた

そして半分ぐらい食べ終わった後におもむろにお店のほうに歩いていった

そして言ったのだ

「おじさん！俺が頼んだの味噌ラーメン！これ醤油なんだけど！変えて！」

待て待て待て

半分食べただろ！！！！！！！！！

僕は今でもこれを反面教師としているのだ

例えば僕は店員さんに頭からラーメンの汁をかけられても

「丁度いい温度ですね！！！」

って笑顔で言うのだ

怒らないのだ

でもおかしい

音沙汰なしで

こんな時間なんだ

僕は配達員が心配になった

途中でお腹がすいて僕のご飯を食べているならまだいい

事故でもしてないか？？

拉致でもされてないか？？

僕は一度、高校を卒業してすぐに拉致された経験があるのでその気持ちが痛いほどわかるのだ

さっきの番号に電話する事にした

何度かけても出ない

何度もかけているのは急かしているわけではない

心配なのだ

というか僕が出前を頼んだお店も「出前不可」の表示に変わっていた

えっ？？潰れた？？

もう心配はマックスだ

そして注文してから２時間と３０分たった頃だ

家のチャイムが鳴った

うちのじいちゃんならもう注文を忘れている時間だ

でも僕は覚えている

ここで怒ってはダメだ

というか怒ってもいない

事故や拉致がなくてよかったという気持ちしかなかった

外に出て行った

できるだけ笑顔で行った

そしたらこの世の終わりのような顔の男性がいた

「本当にお待たせしてしまって・・・」

泣きそうな声で言ってきた

僕は

「大丈夫ですよ！ありがとうございます！」

って言った

全く怒ってないし笑顔だったと思う

そしてそのまま家に入ろうとした

そしたら

「待ってください・・・」

って呼び止められたのだ

えっ？？やっぱり拉致でもされてた？？

助けを求めるの？？

そしたら

「今回はお代は結構です・・・クレジット決済をキャンセルさせていただきます・・・」

って言われたのだ

いや、いいいい

断わろうと思ったが相手の面子もある

受け入れる事にした

僕の心の中は

こんな感じだった

なんか無料になった

奢ってくれた

なんか倍、おいしかった

待ったかいがあった

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