ハイソサエティな生活
僕らはいつも一緒だった
性格なんてまったく違うのに
いつも一緒だった
なんとなく生活のリズムが変わって１０年ぐらい会うことはなかった
それがたまたまのきっかけで会うことになった
僕以外の二人は家を建てていたので遊びに行くことになった
僕は手土産なんてまったく考えてなかったのに手土産はいるものだと勉強になった
玄関を開くと
小学生の子供がいるんだなって感じである
なんか愛情にあふれる家だった
理想の家庭というのはこんな事を言うのであろう
なんだか敗北感しかなかった
途中、男三人でパスタという暴挙に出つつも
もう一軒にお邪魔した
この家のハイソサエティぶりに僕は驚愕することになる
この友人なんだが完全に昔は雑多なところに住んでいた
雨の日は下水のにおいがひどく
遊びに行くと人一人通り抜けるのがやっとな縦長の家に住んでいた
なのでそんな感じでお邪魔した
そしたら
洗面所がホテルだった
蛇口が二つある家をはじめて見た
びっくりしすぎて
撮ってしまった
ハンドソープもキレイキレイではない
なんかハーブの匂いがする
僕は知ったかで僕ぐらい詳しくない友人に
「ベルガモットの匂いだね」
と適当に知っているハーブの名前を言ってみた
僕ぐらい知らない友人は
「そうだね」
と答えた
ここまで知ったかの会話も珍しい
お茶が出てきた
この場合、普通は麦茶せいぜい紅茶なのだがハーブティーだった
そしてハワイのお土産と・・・
ハワイに行く知り合いなんて僕にはいない
朝もらったからと・・・
朝にシュークリームをくれる知り合いも僕にはいない
手土産なんて考えてなかったがお昼のパステルでプリンを買っておいてよかった
でも
僕も食べた
てか、手前のナプキンは何なんだろう？？？
分けもわからず
英国紳士みたいにしてみたら膝にひいていた
膝にひくものだったらしい
ステーキレストランみたいになってしまった
こんなんテーブルに置く？？
スコッティーじゃないの？？
僕の友人は途中でド下ネタをぶっこんだが軽くスルーされていた
この家にはシャワールームがあるらしい
なんだそれ？！
もうティーパーティーである
夢にまで見たティーパーティーである
僕の二大憧れであるティーパーティーとパジャマパーティーのうちの１つの念願が叶った
でも僕はティーパーティーのルールを知らないので
注がれたものを全部飲んでお腹がチャポチャポになった
英国紳士はお腹がチャポチャポになるに違いない
ハーブティーから紅茶のちゃんぽんもした
てかこんな入れ物に入ってくる家がはじめてである
フレッシュもなんか高級感が漂う・・・
砂糖もいつもなら５杯は入れるのに空気にのまれて軽めの３杯しか入れれなかった
大人な味がした
トイレすら行けなかった
昔のノリならシャワーも浴びれるのに浴びれなかった
近くのコンビニでトイレを借りて帰った・・・
完全な敗北である
昔は部屋にブルースリーのポスターが貼ってあったのに・・・
こんなハイソサエティな人間に僕の友人をしてくれた奥様を尊敬する
四六時中、一緒にいたいという話を聞いて白目になった
この友人、基本的に人間の底辺だったのだ
挨拶もできなければ時間も守れない
こんな彼が人間になっていた・・・
帰り道に泣いた・・・
僕と彼の差に・・・
こんな久しぶりの再会だった
帰りに
僕たちがよく遊んでいた倉庫に寄った
なんか
色んな経験ができていた楽しい日々だったなって思った
２０年のときの流れを感じる・・・
そんな事を思う秋の日でした
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KIDO DAIKI
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