真冬の恐怖体験
あれは忙しい日曜日・・・
僕は午前の仕事を終えお昼を食べて2時からみえられる予定のお客様を待っていた
午前中の忙しさとお昼を食べた満腹感で少しだけボケーっとしてしまっていた
そのままお店の前の通りを何気に眺めていると見た事があるような後ろ姿を見た気がしたのだ
茶色のニューバランス の靴
ゴリラの付いた赤い鞄
真冬なのに薄手のロングのTシャツ
そしてそこだけ温めとけば大丈夫なの?っていう袖のないベスト
毎日のように僕が目にしている格好
母だ
でも少しだけおかしい
まずうちの母であるなら間違いなく愛犬を連れて店に寄る
寄っていかないのだ
寄っていかないどころかこっちも見ないので顔もわからない
そしてもっとおかしいのが肩をあげてつま先で歩いているのだ
とりあえず僕は母にLINEをした
普段、LINEなんてすることはないのにあまりに異様なその光景にLINEをしてしまった
そして菱田さんに聞いた
「今のってうちの母親だった?」
そしたら
「見てない」
って言われた
そりゃそうだ
日曜のお昼にお腹いっぱいでボケーっとして外を眺めている美容師なんて世の中で僕ぐらいだ
たまに僕はこんな事を思う
車を走らせているときなどに急に道に立っているご老人を見たときに
「あれって見えてるの僕だけ?」
こう思うときがあるのだ
霊的なものかもしれない・・・ってやつだ
だから
「僕はもしかしたら母の霊的なものを見てしまったのでは?」
って思ったのだ
怯えていたら菱田さんに
「公園に散歩じゃないの?」
って言われた
待て待て
散歩に鞄を持って行くのか?
もしかしたらバス停?
いやいや、うちの近くにもバス停がある
店の近くから乗るわけがないのだ
だから菱田さんに言った
「えっ?うちの親って散歩するの?」
そしたら
「木戸さんのお母さんの事なんて知らん」
って言われた
そりゃそうだ
知るわけがない
僕でも知らないのだ
そしてお客様がみえられてから僕は店を飛び出した
もしかしたらまだ母がいるかもしれないと思ったのだ
しかし母はいなかった
僕は完全に真冬に母の霊的なものを見てしまったのだ
もしかしたら最後の挨拶にきたのかもしれない
思い出してみたら朝に
「花粉症がはじまったかもしれん」
って言いながら鼻をグズグズさせていた
きっとあれは花粉症ではなく重病だったに違いない
とりあえずストレートパーマの1液を塗り終えふと店の外を見てみるとさっきとは反対方向から肩をあげてつま先で歩いてくる人がきた
母だ!!!
完全に母だった
僕は店を飛び出した
「どうしたの?!」
そうしたら母は
「自転車がパンクしたから自転車屋に行ってきたの。バレないように店の前を通ったんだけどバレちゃった!」
って言った
待て待て待て
肩をあげてつま先で歩いているのは隠れていたつもりなのか?
逆に目立つわ!!!!!!
僕はこんな不思議な体験を真冬にした
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電話をする時間がないときは是非!
Assure hair resort
TEL:0120-927-254
豊橋市牟呂外神町15-7
定休日:月曜日 第2.第3火曜日
HP:www.assure-hair-resort.jp/
Twitter『@assure522』
KIDO DAIKI
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