僕の呼び方
人の名前は出世魚のように変化していくものだと思う
結婚で苗字が変わる場合もあるけど呼び方自体の変化もあると思う
僕も変わっていった
でも少しだけ納得がいかない事があるので本日は聞いていただきたい
まず地元での呼ばれ方
小中学生の時の呼ばれ方だ
僕の地元の学校では大抵の場合、下の名前で呼ぶ事が多かった
それも呼び捨て
僕の場合なら『ダイキ』
これには意味があると思う
僕の地元は昔からその場所に住んでいる人が多い
一族が近所に住んでいるのだ
だから同じ苗字の人がめっちゃ多いのだ
うちの周りは小林と青島しかいない
だから木戸なんて苗字はいないのですぐに家が特定されるのだ
高校に入ると変わる
僕はついに『キド』になるのだ
ついに一家を代表した人間になる
高校のときに僕を『ダイキ』と呼んだのは今は亡き工藤とボーソーゾクというコミュニティーに入っていたクリだけだ
そういえば最近、クリに会ったらコンピューター系の会社に働いていた
ボーソーゾクからコンピューターで笑えた
そういえば一部の同級生は僕を『ゆうっぺ』って呼んでいた
名前を聞かれて教えたくなかったから教えなかったら勝手についた
そして専門学校
仲がよかった高校の同級生のごっさんが『キド』って呼ぶもんだから僕は『キド』のままだった
なのにごっさんはごっちんってかわいく呼ばれだしたのだ
僕は悔しかったのでその流れにのらずにごっさんって呼び続けた
そして働き出す
社会人なので『キドくん』や『キドさん』になる
なぜか最初に働いたお店の店長は『ダイちゃん』って呼んできた
そしてなんだかんだでお店を出す
この頃から『オーナー』『代表』『社長』というむず痒い呼ばれ方が増えるのだ
ここで僕は納得のいかない事がある
僕と菱田さんは専門の同期だ
専門の頃、僕は『キド』と呼ばれ菱田さんは『カヅちゃん』と呼ばれていた
だからお互いの呼び方もそうだったのだ
でも今は『キドさん』と『ヒシダさん』だ
そんな中で同級生の感覚に戻るときがある
それは同級生と会うとき
僕は菱田さんを変わらずに菱田さんと呼ぶ
でも菱田さんは周りにあわせてしまう人間だ
周りに引っ張られる
関西人と話せば関西弁がすぐにうつってしまうような人間なんだ
よく言えばスポンジ
だから同級生と会うときはスポンジと社会人が丁度のところで交わる
『キド』と呼ぶのはダメ
『キドさん』って呼ぶのも同級生の前だからおかしい
そして菱田さんは導き出したのだ
『キドダイキ』
おい!!!!!!!!!!!!!
フルネームやめろ!!!!!!!!!!!!
これが僕はずっと納得がいかなかった
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