思い出
うちの母の実家はタバコ屋さんだった
おばあちゃんがやっていたタバコ屋さん
タバコ屋さんって言っても僕より若い年代の人はイメージできないと思う
今で言うコンビニみたいな場所だった
お店があって奥に母屋があった
お店は靴を脱いで一段上がったところにコタツとテレビがあってそこにいつもおばあちゃんが座っていた
遊びに行ってもお店はやっているから基本的にそこにみんなでいた
遊びに行く時はお店側から入って靴を脱いで家に上がっているからお店が終わってシャッターが閉まると靴をもって玄関に移動しなくてはならなかった
お店から母屋への廊下にはロッカーがあった
おじいちゃんが趣味で鳥を撃っていたから猟銃がしまってあった
母屋の前には左手側に急な階段があり2階には色んな動物の剥製が置いてある応接間や畳の部屋、昔はお客さんを入れていたマージャンの部屋があった
母屋の前の右側からは広い中庭に出れた
僕が生まれる前には池があったらしい
僕が生まれてからは檻の中に大きな犬がいた
猟をするときの相棒だったらしい
でも僕は檻に入った犬がライオンに見えて怖くて怖くてたまらなかった
お店には色んな物が売っていた
遊びに行ったときに一枚だけひいていいガンダムのカード
絵の具も沢山売っていたので僕はどのクラスメートより色の種類を持っていた
お店にはタバコだけ買える小窓もあった
僕が顔を出しているとたまに
「タバコをください」
って言われて困った覚えがある
泊まりにいくと夜は自動販売機に入れる前のジュースをもらえた
冷えていないネクターだ
塩も売っていたので昔はめっちゃ流行っていた店らしい
今と違ってタバコや塩を売れる店は限られていたのだ
少し大きくなると夕方に自動販売機のタバコやジュースの補充を任されてシャッターを閉めるのを頼まれた
大人になった気分だった
トイレは玄関の横にあった
泊まりに行ったときは母屋からそこまで行かないといけない
廊下を抜けないといけないのだ
右は店だった
真っ暗で小さなイヌが一匹しかいない夜は本当に怖かった
お店に誰かいるんじゃないか??
いつもそう思いながら足早に抜けていた
でも運が悪いと途中の台所の柱時計がボーンボーンって鳴ってしまうのだ
めっちゃ怖かった
夜に1人でトイレに行けないからおじいちゃんについてきてもらうといつも急にニャーって言われてもっと怖かった
2階から音が聞こえるって急に言われて怖かった
でも小さい頃の僕にとってはその不思議な大きな家はワクワクするものだった
「やい!はやく行くぞ!ばばぁ、はやくしろ!」
いつもおじいちゃんはおばあちゃんに言っていた
海に行けばおじいちゃんが買った船がある
山に行けばおじいちゃんが買った山の家がある
破天荒なおじいちゃんに振り回されながらもみんな楽しかったと思う
そんなワクワクした家はもう作り変えられて今時の家になっている
海や山へ行く事もなくなった
カタチあるものはいつかはなくなる
それは当たり前だけどさみしかったりする
でもそういったひとつひとつの思い出はいつまでも心の中にある
大切な思い出はこれからも大事にしていこうと思う
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KIDO DAIKI
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