こんなん絶対に笑う

お客様の中には色んな方がいらっしゃる

中には絶対に毎回、僕たちを笑わすためにネタを用意してくるようなお客様もいるのだ

そういったお客様がお店のドアを開けられた瞬間に僕は

「絶対にネタをもってきてるな・・・」

とは思う

でもここではお互いに普通にするのだ

あえて普通にするのだ

お客様はネタを喋る気満々だし僕は聞く気満々だ

でも普通にするのだ

そんなネタ話をいつももってこられるお客様が来店された

この日は僕は他のお客様のセットをしていた

そしたら僕の声がかき消されるぐらい菱田さんの笑い声が店内に響き渡ったのだ

「やりやがったな・・・」

僕は思った

またネタ話をしてきたのだ

僕はお見送りを終えてすぐにそのお客様に駆け寄った

「今日はどうしたんですか？？」

どうされますか？？と質問する美容師は多くいると思う

ただ僕はどうした？？とネタ話を欲しているのだ

「何番目ですか？？」

このお客様には3人のお子様がいらっしゃる

大抵、ネタ話の場合は2番目の小学生なのだ

「2番目です」

ほら！！！！！

完全にネタ話をもってきてくださったのだ

この方がもってくるのはネタ話かブラックサンダーなのだ

「夏休みの宿題なんですけど・・・」

夏休みの宿題ネタは数多く考えられる

菱田さんでいうと毎年、読書感想文は走れメロスだったのでメロスを走らせすぎて靴が擦り切れた話がある

夏休みの宿題はネタの宝庫なのだ

「夏休みの宿題で貯金箱を作ったんです」

その貯金箱を見せてくれた

貝殻を拾ってきて付けたらしい

なかなかの大作なのだ

「学校に行くまでに壊れたらいけないから段ボールで包んだんです」

おっ！

これは学校に行くまでに壊れたパターンか？？

そのパターンの話なのか？？

「それで展示されたんですけど展示されたもの見てびっくりしたんです。貝殻の貯金箱なんですけど・・・」

「そのまま展示されてたんです。段ボールのまま展示されてたんです！」

こんなん誰でも笑うわ！！！！！！

そして

「作品のアピールポイントに“内側”って書いてありました」

そりゃそうだ！！！！！！

さぁ次もネタ話を期待しております

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