ヤバイ老人の話

老人に僕はやられた・・・

超高齢化社会の被害者になったのだ

それについて本日は詳しくお伝えしていこうと思う

僕の周りには９０歳の老人がいる

うちの祖父だ

絵に描いたような日本男児だ

自分が思うがままに生きてきた

山に別荘をもっているし船も２艘もっていた

自分の欲望のまま９０年生きている

今でも女性が大好きでギラギラしている

なんで僕がパッと祖父の年齢を言えるのか？？

それは１ヶ月ぐらい前にお店に来てくれたときに年齢を聞かれて

「８０歳」

って言ったからだ

その時に菱田さんは疑問に思った

「あれ？？１０年ぐらい前から８０歳って言ってない？？」

そして僕に言ってきた

「おじいちゃんって８０歳じゃないと思うんだけど・・・」

祖父の年齢なんて知らない僕は母に聞いた

「おじいちゃん、９０歳だよ」

１０歳サバをナチュラルに読んでいたのだ

だから僕は祖父が９０歳って知っているのだ

でも８０歳に見える

今でもゴルフをやるし自分で料理だってするのだ

そのサバを読んだ日

祖父の顔は傷だらけだった

ケンカでもした？？ってぐらい傷だらけだった

「おじいちゃんどうしたの？？」

って聞いたら

「タカに引っ張られただ」

って言っていた

タカとは祖父が飼っている老犬だ

本人曰く足にリードを巻きつかされて転ばされたという話だった

そんな事があった数日後・・・

９月１８日のうちの母の誕生日

母から連絡が入った

「おじいちゃんが入院した」

びっくりだった

庭で倒れていたらしいのだ

もっと言うならタカに転ばされたわけでなくその日も気絶していたっぽいのだ

そして入院だ

うちの祖父が入院っていうのは普通の老人が入院するなんかより何倍も大変な事態なのだ

まずうちの祖父は病院が大嫌いだ

自分の奥さんが長期入院した時も亡くなるまで１回ぐらいしか会いに行ってない

自分ではまず行かない

体調が悪い時は市販薬

それを１箱一気に飲むのだ

１日３回１錠とか関係ない

全部飲むのだ

それでも元気

しかもうちの祖父は病院のブラックリストに載っている

あれは１年前・・・

当時も気絶して入院する事になった

うちの祖父はかなりのヘビースモーカーだ

僕は小さい頃から何度も禁煙宣言を見ている

「ダイキ！禁煙するから！」

って言ってもっていたタバコを全部捨てたのも見た

神社に行って捨てていた

でもその帰りにコンビニでタバコを買っていた

１０分の禁煙だった

常に口にはタバコがあるぐらいのヘビーなのだ

入院すると吸えなくなる

１年前は何度か病室を脱走した

タバコの為に脱走した

そして最終的に病室のベッドに縛り付けられたのだ

拘束ベルトで縛り付けられたのだ

そのベルトを看護師さんがベッドの枕元にうっかり置いていってしまった花を切るハサミで切って脱走してタバコを吸いに行った

だから病院から追い出されたのだ

なのに今回は入院させてくれている

一大事なのだ

この際だから色々調べてもらったらいいところがないぐらいいろんな物の数値が最悪だったのだ

もううちでは

「おじいちゃんだって９０だしね・・・」

とか

「あれだけ好き勝手やった人生だから幸せだったよね・・・」

みたいな会話があった

そんな事があったのが９月末・・・

そして昨日、菱田さんが言ってきた

「今、おじいちゃんから電話があって明日髪をやりに来るって」

僕は驚いた

家に帰って母に話した

そしたら

「退院したよ！もう普通。お医者さんもなぜか数値が正常になったって言ってた。だからもう普通に戻ってる。歩いてくるかもしれん！」

って言ったのだ

普通に戻りやがったのだ！！！！！！！！！！

どんだけ丈夫なんだよ！！！！！！！！！！！！

でも僕は次の日の予約を間違えていた

だから祖父に電話をして予約を変えてもらおうと思った

うちの祖父は常に携帯で電話をしている人間だ

女子高生より携帯をいじっている

でも耳が遠いので着信音は聞こえないっぽい

だから発信のみだ

２００００回ぐらいコールしたら奇跡的に出た

「ダイキだけど明日の予約って言ったんだけど明後日に変えてもらっていい？？明日、間違えてて予約が一杯だった！」

そしたら

「一杯だったのか」

って言われた

話は通じているようだ

でもここからだ

「明後日の２時でいい？？」

って聞いた

そしたら

「９時か」

って言われた

違う２時だ

「違う！２時！」

って言った

そしたら

「９時」

って言われた

全然伝わらない

「だから２時！」

ってさっきより大きな声で言った

「９時な」

って言われた

横で菱田さんはクスクス笑っている

「違う！１、２の２時！」

「わかった。９時な。」

もうヤバイのだ

まったく伝わらない

「違う！午後の２時！」

「９時か」

何？？僕は異世界人と話してるの？？

「違う！１、２の午後の２時！」

僕は今までで出したことのない大きな声で言った

そしたら

「２時か。わかった。」

通じたのだ

そして

「明後日って事は１２日だよな？？」

って言われた

だから

「そうだよ！１２日！」

って言ったら

「１９日？？」

って聞き返された

僕は

電話をぶん投げた

これが恐怖のヤバイ老人の話だ

まぁ元気でなにより

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