僕のイブ
今日はクリスマスイブだ
イブといったらうちの父親の誕生日
小さい頃はもしかしたら父親がサンタなのではないかと思っていた
いつもイブは両親で食事に行くので晩ご飯がないことだけが毎年つらい
朝、菱田さんには前日にコンビニで買ったお菓子の詰め合わせをあげた
「レーくんが好きそうなものがいっぱい!!!」
って言われて僕のプレゼントは菱田さんのイヌへのプレゼントになってしまった
まぁ今年はイブも忙しく仕事だ
お店の近くの家には朝から救急車がとまり
「イブに大変だ・・・」
なんて思っていた
そして昼過ぎにお店へ母から電話が入った
「忙しいよね?」
元気のない声だったのでまたハウタが怪我でもしたのかと思った
でも母は仕事の時間なのにおかしい・・・
電話はハウタではなかった
「おばぁちゃんがそろそろって連絡が入ったから会える人は行ってほしいって言われた」
こう言われたのだ
ドラマなのでよく見る
「家族の方を集めてください」
ってやつだったのだ
ちょうど僕は30分あいていた
きっとこれは誰かが僕に行けって言っているんだと思った
菱田さんも行ったほうがいいと言った
すぐに車に乗り母を迎えに行った
病院までの車内は驚くほど無言だった
まぁ普段から僕から母に話しかけることはなく母から一方的に話してくる
だから母がしゃべらないと無言になるのである
「おじいちゃんは行方不明なんだって」
こんな時に旦那はどこかに行ってしまっているらしい
いかにもうちの祖父母らしい
病院につくと僕が想像していた以上に厳重だった
コロナな世の中でなければもっと会いに来ていたかもしれない
いやいや、僕はコロナを言い訳にしているだけでこういうときに来る人間ではない
逆だったらあまり弱った顔を見られたくないから
車で待っていようとも思ったけどなんかここまで来たのに顔を見せないのもどうかと思って病室に行くことにした
コロナな世の中なので病室へは1人でしか行けないらしい
母の後ろにいる事もできないからちょっと怖かった
部屋は4人部屋で僕は看護師さんが誘導してくれなかったら祖母がわからなかったと思う
直視できない祖母の姿
目の前に立って
「ありがとう」
とだけ言ってきた
それ以外の言葉は思いつかなかった
数秒のお別れをしてきた
母も早かった
エレベーターの中で
「前は言葉に反応してくれる感じはあったけど今日はなかった」
って言っていた
帰りの車内で僕は母が泣き出すと思っていた
前に祖母が入院してボケがはじまっておしぼりを食べようとした場面を見た帰りに母が泣き出したからだ
でもそんな事もなくまた無言で帰って行った
帰り道は僕たち親子が小さい頃に住んでいた家の近くを通った
「八百屋も病院ももうなくなっちゃったね」
僕は記憶にないけど昔はあったものが今ではなくなっていたらしい
カタチあるものは絶対になくなるけどこうして人々の記憶には残っていくものだと思う
なくなるものもあれば新たにうまれるものもある
「菱田さんに謝っといてね」
って言って母は帰っていった
お店に帰ると僕がいない間にみえたかわいいお客様がクリスマスプレゼントを置いていってくれていた
素敵なプレゼントだ
中身は
1番ってほめてくれていた
うちのおばぁちゃんがお店を出したときに
「夢をありがとう」
って言ってくれたお店は誰かの1番になっている
ここから年末
僕はお店をあけてどこかに行くことはもうない
どんな時でも僕はお店で色んな方の笑顔に囲まれていようと思う
それがおばぁちゃんの夢でもあると思うから
そういえばさっき友人からクリスマスの動画が送られてきた
もう死ぬほど笑った
おっと
死ぬほどなんて不謹慎だった・・・
でも僕は色んな笑顔に囲まれているし自分も笑顔でいます
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KIDO DAIKI
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