木戸家の悲劇

仕事が終わり家に帰りご飯を食べ終わりキッチンに行きました

そしたらキッチンの窓のところに嫌な塊が見えたのです

ヤモリでした

ヤモリなんて触るのが無理な僕は母を呼びました

「なんかいるよ！！！」

そしたら母は

「ギャー！これってヤモリだよね？！私、触れんだけどどうする？！」

って言ってきたのです

僕も母も無理です

とりあえず僕は心を落ち着かせる為にテレビを見ることにしました

もう忘れてしまおうか

そもそも前から家の中にいたのかもしれない

気付かなければ平気だったんだから忘れてしまおうと思いました

でも母はずっと気にしています

なんなら目を離しません

大きな声で

「どこから来たの？！外に行ってくれる？！」

って叫んでいるのです

待て待て待て待て

近所に聞こえるぞ！！！！！

ドロドロドラマのワンシーンかよ！！！！！

近所は不倫相手がいると勘違いするだろ！！！！！

ヤモリが言ってること、わかるかよ！！！！！

でも僕はもうヤモリの事は忘れようとしているのです

考えましたよ

掃除機で吸ってしまおうか？？

いやいや、残酷すぎだろ

コップで捕まえようか？？

いやいや、そこからどうする

引っ越そうか？？

いやいや、もう夜も遅い

その間もずっと母はヤモリに話しかけています

「どこから来たの？？来たとこから帰ってくれる？？」

「いつからいるの？？」

僕が何もしてくれないのがわかった母はハウタにも

「ハウちゃん、どうすればいいと思う？？」

イヌにも話しかけだしました

うちの母はもうムツゴロウさんです

それを聞いたハウタ

母の足元にオシッコをしました

「ハウちゃん！何やってるの？！」

うちの母はムツゴロウさんではなかったようです

伝わっていません

もうハチャメチャです

そしたら父がやってきて捕まえて外に逃がしました

母は

「すごい！！！！！」

って喜んで

「はじめてお父さんが役に立った！！！！！」

って言っていました

ヤモリのおかげでうちの父がはじめて役に立ちました

とりあえずハウタ

オシッコはないぞ・・・

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